不登校の児童生徒数が増加し続ける現状は、日本社会全体が直面する深刻な問題となっています。文部科学省が発表した2023年のデータによれば、小中学校における不登校児童生徒数は過去最多の約30万人に達しており、社会全体でどのように対応すべきかが問われています。
2016年に成立した教育機会確保法*は、不登校問題に対して新たな視点をもたらしました。この法律は、不登校そのものを問題視するのではなく、学校以外にも学びの場や機会を提供することを重視しています。従来の「登校すること」を目標とする考え方から、子どもたちの「社会的自立」を目指す方向へとシフトしました。すなわち、支援の目的は、児童生徒が将来的に精神的・経済的に自立し、豊かな人生を送るための力をつけることにあります。児童生徒が自分の進路を主体的に考え、選択できるよう後押しすることが重要です。
学校に戻ることだけが解決策ではないという認識が広がる中、フリースクール・居場所という選択肢が注目されています。フリースクール・居場所は、さまざまな理由から学校に通うことが困難な子どもたちにとって、学びの場として重要な役割を果たしています。フリースクール・居場所の理念や運営方針はさまざまですが、それぞれが独自のアプローチで子どもたちをサポートし、個々のペースに合わせた学びや社会的スキルの向上を目指しています。
SEIKAの強み
SEIKAは、以下のような強みを持っています
カウンセリング重視
マンツーマン授業
教員免許を持ち、学校現場での経験がある教師が指導
授業がない日もスクールに来られる
授業がない日でも質問ができる
居心地の良い快適な空間
当スクールの強みについては、また別のブログで詳しくご紹介したいと思います。
SEIKAでは、カウンセリングや授業がない日でもスクールに来られること、そして居心地の良い空間を大切にしています。これは、子どもたちが自分を見つめ直し、自分に合ったペースで学び、心の安定やエネルギーを充実させることを目的としています。しかし、忘れてはならないのは、不登校児童生徒を抱える保護者への支援も重要であるということです。不登校の子どもを持つ保護者は、子どもの将来について悩み、不安や孤立感に苛まれることが少なくありません。そのため、保護者が自分の悩みや不安を打ち明け、他の保護者や専門家からのアドバイスを受ける場がどれほど重要であるかを改めて認識する必要があります。
SEIKAでは、初回の見学・面談で保護者様のみお越しいただき、まずはじっくりとお話を聞かせていただきます。また、当スクールの親の会は、不登校で悩む保護者同士がつながり、悩みを共有し、思いを分かち合える場です。保護者が安心して弱音を吐ける場所があることで、子どもたちもまた、安心して自分のペースで学び、成長していくことができるのです。
不登校は単なる学校への欠席という問題にとどまらず、子どもたちの未来に大きな影響を与える社会的な課題です。教育機会確保法のもと、多様な学びの場が提供されるようになった現在、私たちは子どもたち一人ひとりに寄り添いながら、社会的自立を目指す支援を続けていくことが求められています。SEIKAでは、子どもたちの個性を尊重し、彼らが自分らしく成長できる環境を整えるために、教師自身も教育環境の一部であることを自覚し、責任を持ってサポートしています。大切な子どもたちの未来を共に築き上げるパートナーとして、スタッフ一同、全力で頑張ってまいります。
*平成28年に成立した「不登校児童生徒等に対する教育機会の確保等に関する法律」